water

 

水は流れる

水は溜まる

天に返り

そしてまた

水として流れる



深い深い山の中

木々の木漏れ日ちらちら浴びて

幾百年の時をまたぐ場所に

流れる水

流れて 落ちて また流れて

静かに 激しく 清らかに

ただどうどうと流れ

大地の理に沿って生きる水

水が土から離れ

水に飛び込んでまた

土と共になる

水の音は山に響く

生物たちはそれに母をみた

人は水を祀った

水は神様 聖なるものと

汚れたこの身を清めるものと

汚れたこの身が侵すべきではないものと



流れ流れた川の先

そこで水は溜められて

窮屈そうにゆれている

色んな管に押し込まれ 押し出され

行く先々で溜められた

それでも水は流れた

しかし時には流されていた



溜まり流され着いた場所

そこでは水は跳ねていた

流され 溜まって 吸われて

大地の理に逆らって

水は天へと飛ばされた

もちろんすぐに元の水に戻る

周りには既に土は無く

あるのは冷たい石のみで

石に囲まれ死んだ水は

今日も天へと返る真似

水の音は街に響く

生物たちはそれに無関心

人は水と遊んだ

自らがあるべき場所から

遠く離れて来たけれど

その目的さえも

彼方に忘れてきたけれど

水と戯れ笑っていた



水は何?

水は…

今日も流れる



地に流れ

天に返り

地に戻る

そして血に流れる



水は理

水は命



水の中に

僕らの命はういている

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