名無しのアルバム

 

でんぐりがえしで日が暮れた

ひととせまどろむ星屑の

望月を見送る

羊たちは太陽を知らない


青春とかいう神様は死んでしまって

そしてまた朝がきて

目がさめれば始まる

知るも知らぬもまた万華鏡日和


やそのめぐりに揺られて今日

かくれんぼうは負け知らず

まだだよを言い飽きた

君がための姫君


ふられた賽の目は知らず

広がるのは手すさびの迷路

何事もなりにけむと鳥頭

矢の如しかと馬耳東風


机上の紙をすべらせて対岸への舟とする

みをつくしみをつくし

水面をわたる霧は深い

あちらの芝は青いのかしら

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